トラウマの原因となる出来事は様々。
ですが 克服が困難な最大の理由は「執着」
忘れたいと強く思う気持ちとは裏腹に、嫌な記憶は、ますます脳に刷り込まれ、連想をした数 に比例してどんどん強化されてしまうのです。
「忘れたい!」とあなたが強く思えば思うほど、脳内では過去の嫌な体験がリピート再生され『臨場感(リアリティ)』が増し、無意識にその記憶に執着していきます。
トラウマを克服したいのであればまず、過去の恐怖を連想することをやめて、過去の出来事 にすることが重要です。
心理的外傷が繰り返される理由
人間は「臨場感が高い情報こそ真実」だと脳が判断し、それが人生において最も重要なものと勘違いするように出来ています。
そしてそれを自分の「軸」として、その後の自らの信念や思想、そして価値観や性格を形成するベースになってしまうのです。
つまり、あなたが最も忌み嫌う記憶を元に人間形成されてしまうということになります。DVや虐待が繰り返されてしまうのは、この現象が起こっているからなのです。
「心的外傷後成長」というキーワード。
過去の恐怖を乗り越えることにより、ストレス耐性がつくことを
心理学では「心的外傷後成長」と言います。
たとえば学生時代、今考えると、どうしてあんな些細なことで悩んでいたんだろう?と感じたた経験はありませんか?
悩みの大小は感じる人によって異なりますが、その多くは時間の経過とともに自然と薄れていくもの。
やがてそれは「慣れ」となり、その後、同様な体験をしても傷付きにくくなったりなどの耐性がつくものです。
学生時代に部活動などでストレスを経験した若者が、社会に出てからストレス耐性が強くなっていることも、これに関係しているとされています。ですから辛いことがあっても「過去に戻り記憶を消したい」とまで、思い詰める必要はありません。
「潜在意識の使い方」として 、
スティーブ・ジョブズが残した名言。
“未来に先回りして点と点をつなげることはできない。君たちにできるのは過去を振り返ってつなげることだけなんだ。 だから点と点がいつか何らかのかたちでつながると信じなければならない。
https://www.countand1.com/2013/03/3-ideas-for-connecting-dots.html?m=1 より引用
自分の根性、運命、人生、カルマ、何でもいいから、とにかく信じるのです。
歩む道のどこかで点と点がつながると信じれば、自信を持って思うままに生きることができます。
たとえ人と違う道を歩んでも、信じることが全てを変えてくれるのです。
これは2005年、米国スタンフォード大学の卒業祝賀式で卒業生に向けて彼が行ったスピーチの一節です。
点と点は繋がるという考え方
自分の経験は全て、自分の糧になり、決して無駄にはなりません。
そしてその時は繋がらなかったとしても後々、この経験が点と点を繋げ、未来の自分が幸せになるため最善の出来事 だったのである。
つまり「辛い出来事があったからこそ、未来の幸せな自分がある」ということです。 そのようにあなたが自分の意識にインプットしてください。
そうすることであなたに起こった全ての出来事は、結果として幸せに暮らしている「未来のあなた」にリンクしていきます。体験したトラウマを自分がどのように解釈するかによって、今後の行動は決まり、それに伴った結果になるのです。
トラウマの原因を考えるのは無意味です。むしろ考え続けることにより過去のトラウマは強化され、心的外傷(トラウマ)は消えません。
トラウマを克服したいのであれば、過去に囚われることは辞め執着を捨てましょう。 過去は過去であり、現在と未来とは無関係である。
それを自覚することで、トラウマは時間とともに消滅していくでしょう。そしてこれからは今後の「しあわせな未来」にフォーカスを当て、自分の望む未来を実現するための生き方を考えながら生きてください。
まとめ
トラウマの原因となるのは「過去」に囚われ無意識に執着しているから。
ですが、現在と未来において「もう終わった出来事」は実際なんの影響力もありません。 感情を選択することは個人の自由。
どのような出来事にも「ポジティブとネガティブ」の側面は共存しています。ですがどちら にフォーカスを当て生きていくか決めるのはあなたです。 人生に目的を持ち、辛い出来事すら未来の幸せな自分に辿り着くための糧だと考え、前向き に明るく生きていけるきっかけになれば幸いです。
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