生死とは表裏一体である。
死をかんがえることは、生きることを考えていることにもなる。
今回紹介したいのは、
生と死の間で複雑に絡みあう感情や思考をリアルにブログに綴っている一人のライター、「さとうひより」
さとうひより
(以下、さとう)
SNSをライフワークとする。「ひとり広告代理店」というHPを運営する。
歌手のaikoに影響を受ける。
また、「note」という作品配信サイトでは、彼女のブログを配信している。
幼少期、毒親という環境で育った彼女が抱えるアダルトチルドレンが見事に文章で表現されている。
Noteに綴られている彼女の実際のブログ一例はコチラ↓
aikoのおかげで育ての親に逢いに行ったら、世界がひっくりかえった話
※「note」…文章、写真、イラスト、音楽、映像などを手軽に投稿できるクリエイターと読者をつなぐサービス。ブログのように使うことも、SNSのように使うことも、コンテンツを販売することも自在に活用できる。
人気ブロガーで作家の「はあちゅう」もnoteの主なクリエイターの1人。
【毒親とは】
日本では2015年頃から”毒親”という言葉が浸透し始めた。
毒親とはその言葉の通り、子供にとって毒をもたらす親のことだ。
毒というのは、子供にとって悪影響を及ぼすことや、子供が厄介と感じるような事柄を指している。
日本で言われている毒親は、しばしばこんなシーンだ。
- 虐待(身体的、性的、ネグレクト、心理的)
- 過干渉による束縛
- 感情をあらわにして本人の意思を無視し、子供を思い通りにコントロール
- 直接的に関係のない事柄で子供に八つ当たり
- 子供からの何かしらの反応を強要
【アダルトチルドレンとは】
子ども時代に親との関係で何らかのトラウマ(心的外傷)を負ったと考えている成人のことをいう。
アダルトチルドレンの特徴を詳しく知りたい方はコチラ
人が生き方をしっかり考える時、このアダルトチルドレンには何度も向き合うことになる。
なぜなら、人の思考は、幼少期あるいは過去の体験の影響によって形成されているため、何かを考える度に、その影響を受けることになるからだ。
特に今の生き方を不足に思い、新しい生き方を選択しようとする際には、元々根付いている思考に気づき、自分の願いに沿った思考に変換していくことが必要である。
【毒親とあらゆる障害の因果関係】
毒親に育つともなれば、子供たちは将来的にもマイナスの影響を受けるようだ。
福井大学の友田医師の研究によると、毒親の体罰が子供の脳に与える影響を次のように上げている。
- 行為障害(非行に走る)
- 感情障害(抑うつ気分になる)
この研究によって毒親の体罰が、子供の思考や感情の抑止力をつかさどる脳の領域の異常を来すということが明らかにされている。
脳への影響から現れる他の障害としては、
- 精神障害
- 人格障害
- ADHD
- 学習障害
などがあげられる。
こういった毒親のケースは、母親自体が何らかの発達障害や精神疾患を抱えているという場合も多いそうだ。
そのため、こういった家庭で育った子供も何らかの影響をうけて障害を持った場合、さらにその子供たちが大人になって産んだ子供たちに更なる影響を及ぼす。
その”毒親の連鎖”を産むそうだ。
いずれにしても、毒親は、子供の精神に強く影響を与えていることは間違いないだろう。
クリエイターさとうも、自身のブログの中で毒親に関して書き記している。
もしも彼女の親が毒親ではなかったら、「死にたい」という感情は生まれなかったのではないだろうか?とも思える。
【生き方は自ら選択することができる】
クリエイターさとうひよりの紹介に戻らせていいただくが、
彼女も死を考えているとはいえ、今もしっかりこの世に生きている。
先に紹介したブログの中に、彼女はこうつづっている。
“ちゃんと死ぬために、生は限りなく続く”
https://note.com/hi4r1sato/n/n67d2705e34cc引用
人間の身体は生きるよりも突如死んでしまうほうが難しいようにできてしまっている。
死に至る行為をして、失敗するのがなによりもこわい。無様に生き残ってしまうのがこわい。なのに今も滑稽に生きてしまっているわたしの状態は、結局同じことだった。
だけど、だからこそ。人が笑っているほうがいいし、空気は穏やかなほうが安らぐし、陽射しはあたたかいほうがうれしい。そんな場所を、選んだっていい。”
散々毒親が与える子供への悪影響を紹介させていただいたが、毒親を責め立てようということではない。
むしろ、子供たちが毒親によってすべての人生を決められているわけではないということをお伝えしたい。
彼女の様に、「限りなく”死にたい”に近い”生きたい”」という状態にいる人は、世の中に発信されていないだけで、多く存在するだろう。
ただし、どんな人でも変わらない事実は、”生きている”ということだ。
生きている限り、自分の生き方は誰にも決められるものではなく、彼女の様に”生き方”を選択するのは自分自身だ、ということを忘れないでほしい。
また、こういった”毒親”ブームによって、様々な経験談や漫画が産み出されている。
ただそれを、毒親を責め立てるようなものではなく、どうしたらその毒親の連鎖を止めることができるのか?を、考えるきっかけになればと願っている。
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