皆さんは4人組ロックバンド「それでも世界が続くなら」をご存知ですか?
それでも世界が続くなら(通称:それせか)2011年に結成された日本のパンクバンド。2013年にメジャーデビュー。
バンド名の由来は、「もし次にバンドをやるなら、 もう誰にも好かれなくてもいい。バンド名も必要ない」 という理由で、続編の「続」という言葉の入った 「固有名詞ではない文章」として付けられた。
公式Twitter: https://mobile.twitter.com/soredemosekai
篠塚将行(Vo、Gu)の魂を絞り出すような叫びは「誰かと繋がりたい」と訴える、前向き であり切実な、メッセージ性を含んでいます。
少年時代に篠塚さんは「壮絶なイジメ」にあい、その影響により自己評価が極端に低くなってしまったといいます。今はまだ「自己受容」の途中と言う彼。
楽曲を通していつかありのままの自分を受け止めることができたら「それでも世界が続くなら」はさらに強く、そして言葉は厚みを増し、多くの生きることに疲れた人々を救うのではないかと思います。

『自分自身の闇』を投影した楽曲
音楽活動を始めたきっかけは幼稚園の頃に親に習わされたピアノだと篠塚さんは話します。
高校生になり、THE BLUE HEARTSやthe pillows、bloodthirsty butchersの歌詞に衝撃を受け、自身で作曲活動を始め、当時はピアノしか弾けなかった彼はなんと、THE BLUE HEARTSやbloodthirsty butchersなどをピアノで弾き出したそう。
いじめられっ子だった彼は、THE BLUE HEARTSの楽曲に感銘を受け、歌詞にマイノリティからあぶれだしてしまった自分自身を投影したといいます。
その頃の流行りの歌は、大勢に向けて歌っている曲ばかりだったけれど、一人一人、個人に向けて言葉を届けてくれるTHE BLUE HEARTSやthe pillows、bloodthirsty butchers、それ からeastern youthは彼の心に響き、憧れを抱いたといいます。
胸をえぐるような歌詞を紡ぎ出すようになったきっかけ
もう駄目だって 思う時じゃもう遅い
まだ大丈夫
そう思った時に話してよ 言葉じゃなくていいよ
心なんてどうせわかんない
その目で、その手で、その顔で僕を見てよ
(一般意味論とアリストテレス)

https://s.awa.fm/track/98739f44753cc9805b51/
この歌詞から感じ取れるように、頑張っても報われない辛さや世知辛さなど作為的な要素をとことん外し、実体験を伝えることにより心に染みる歌詞になるのだそう。
綺麗な言葉に直して飾り立ててしまうと歌詞も作為的なものになってしまう。
だからなにも考えず、自然に湧いてきた言葉がいい歌詞であって欲しいと願っているのかもしれない。と 篠塚さんは語ります。
流行りの歌は愛や希望を歌っているものばかり。
そんな時代と逆行するように、彼らの歌は世の中の不条理や絶望感、そして頑張っても報われない挫折感などネガティブな内容の歌詞が多いです。
ですがそういったリアルな歌詞が、世の中に絶望したり、生きることに疲れてしまった人の 心に染みるのです。
彼らの楽曲に含まれているメッセージ性は歌詞のみならず、一節ずつのメロディにさえ凝縮されていています。
触れて欲しい。 認めて欲しい。 受け止めて欲しい。
でもそっとしてほしくもあり、矛盾だらけの感情や心の隙間に音が滑り込んでくる。そんな感覚さえ感じます。
「ただ好かれるために音楽を奏でているわけではない」
その言葉の通り、彼らの歌は全ての人に向けられているわけではありません。限られた一部 の、生きることに疲れた、しにたいと思っているような人に向けてのメッセージ性を含んでいるだと思います。
不安定で鬱々とした歌詞から、好き嫌いが別れる彼らの音楽。
しかし共感を抱く人の心には彼らの紡ぎ出す言葉が鋭く深く突き刺さり、中にはライブ中に泣き出す人もいるといいます。
“それでも世界が続くなら。”
彼らは「誰かに受け入れてほしい」「誰かと繫がりたい」という想いをベースとし、それを等身大の言葉と魂を絞り出すようなシャウトに乗せて、自分と同じように悩む人へ伝えたいのでしょう。
この記事を読んで彼らの想いに共感する想いがあった方は是非、彼らの楽曲を聴いて欲しいと思います。そしてひとりでも多くの、いきることに疲れた人が前を向くきっかけになりすように。

http://www.soredemosekaigatsudukunara.com
それでも世界が続くなら
この記事を書いている僕自身
あなたたちの音楽に救われた一人でした
2019年9月1日活動再開
本当に嬉しく思います。
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