このラッパーをご存知だろうか。
GOMESS-Poetry
日本のラッパー、GOMESS(ゴメス)
彼は、障害をもっている。
パニック症状がきっかけで、パニック障害・自閉症と診断され、
ひきこもり、そして15歳で「死」を考え始める。
“ラッパー・GOMESS。2012年、第2回高校生ラップ選手権での準優勝を皮切りに、自閉症と共に生きるラッパーとして注目を集めた。自身のパニック障害についてうたった「人間失格」、それに併せて発症した解離性人格障害の苦しみをうたった「LIFE」での強烈な言葉は、多くの人の共感、感動を呼んでいる。
https://www.70seeds.jp/gomess-297/より
―「15歳で死のうと思っていた―GOMESSが23年間向き合い続けてきたこと」”
GOMESS-人間失格
GOMESS-Life
ラッパーGOMESSという生き様
彼が70seedsというインタビューの中で語っているのは、
「こんな人間もいる」ということを知ってほしい。ということ。
インタビューで彼は、
“自分は人間の異種サンプルである、みたいな自覚があって。ダメな人間の一例として、生きていく様を見せつけていきたいという思いがあります。良いところばっかりじゃないし、というか悪いところがたくさんで。俺はそれを全部晒けだして歌って、幸せになれるかな?みたいな。そんな俺を見て「こんな人もいるんだなぁ」「私でもこんな風になれるかも」とたくさんの人に思ってもらいたい。みんなの可能性を広げる活動がしたい。親には迷惑かけてきたので、「辛いこともあったけど、育ててきてよかったなぁ」と思ってもらいたいし、やりたいことはやりつつ、与えられたものを大切にして、親が喜ぶことをして生きていけたら間違いないかなと思っています。”
https://www.70seeds.jp/gomess-297/より引用
と、ラッパーを通しての生き様、そしてこれからの人生で実現したいことを語っている。
見えない障害の苦しみ
見えない障害とは、言葉の通り、一見普通の人に見えたとしても、
他人からは見えないところでの心や体の障害を抱えていること。
そういった人たちの殆どが、
“見えないこと”による苦しさを感じる経験をしている。
そこで、こんな動画があるのでご紹介したい。
“見えない障害”を抱えながら生きる人たちの葛藤が描かれている。
たった5分程の動画だが、そのメッセージ性はかなり強い。
動画の中でメッセージ性の強いコメントをまとめてみた
・すべて言い訳だと言われ、わかってもらえない
・障害を悟られちゃいけない
・”普通”に苦しめられる人生
・見えない障害を抱える人の苦しみは、見えない
・発達障害だから、こだわりが強い
・見方を変えれば、才能だ
・世の中の決めつけ
・対応の仕方を学んでいけばよい
・味方がいるから、前を向ける
・これをきっかけに人生の糧に、大事な要素だとして見てくれる人がいるなら障害をもっていて、よかったと思える
このコメントを真剣に眺めてみると、
障害というものの”プラスの考え””マイナスの考え”が見えてくる。
でも、共通しているのは、
彼らは【生きている】ということだ。
現代における普通は崩壊しつつある
普通とはなんだろう?と一度は思ったことがないだろうか。
これだけ多様性が受け入れられつつある社会で、
“普通”で居続けることはできるのだろうか?
“普通”とは、誰かの基準であるに過ぎないのではないか?
なにを普通と捉えるかは、1人1人が違い、
それぞれの基準に合わせ続ける、カメレオンの様な人間は、
自分の人生を生きていると言えるのだろうか?
今回は「見えない障害」をテーマに話を展開しているが、
誰でも”理解されない悩み”はあるのではないかと思う。
誰もが心の中にもう1人、いや1人以上かもしれないが、
存在しているのは、ごく普通のことではないだろうか。
そういった意味では、誰一人として「普通」ではないのではないかとさえ思えてくる。
そこでGOMESSのこんなメッセージから考えたい。
“「社会に出てから、自分のやっていることが相手に伝わらなくて苦しい時期もあった。そんなときどうしたらいいのかっていうのは、自分で自分を認めるしかないんです。ストレスや、他人からの視線も全部自分で処理できることだし、極論、人間は一人だから、自分のことは自分で処理してあげないといけない。『自殺しよう』と思えば死ねるし、『生きよう』と思ったら生きれる。その中で『生きる』という選択をしたのならば、生きることの弊害は自分で取り除くべきだし、自分が間違ってないと思うのなら、自分を認め、信じることが大事。」”
https://www.70seeds.jp/gomess-297/より引用
もしも事前情報としてGOMESSさんが障害をもっていることを知らないとしたら、
このメッセージだけを見て、彼が障害だと思うだろうか?
障害だと診断されていない人たちでも、このようなことを感じたことはあるのではないだろうか?
誰かの基準に振り回される必要はない
“普通”の概念に縛られすぎず、
自分の人生を生きて欲しい。
障害だから・障害じゃないから
ということで、「相手を知ろうとする姿勢」を変えないで欲しい。
そしてもしもあなたの周りに苦しんでいる人がいるのなら、
その人のことをもっと知ろうとして欲しい。
そして、その苦しみを、物の見方や考え方を変えて乗り越えた人たちがいて、
あなたにも、誰にでも乗り越えることが可能であるということを、どうか信じて欲しい。
※高校生ラップ選手権…日本全国の高校生達がフリースタイルラップでMCバトルをし、優勝を競うコーナー。高校生であれば性別・国籍不問で出場可能。中卒や高校中退者といった高校に通っていない者でも高校生の年齢であれば出場できる。また、留年をした高校3年生でも証明できる物があれば予選に参加が可能。―wikipediaより
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