現代の若者の不安や心情を言葉で表現する代弁者、最果タヒの世界観

現代の詩人と呼ばれ、インターネットを中心に 異例の成功を遂げた詩人“最果タヒ”。 その感性は10代、20代の若年層から絶大な指示を集め、最近では中原中也賞の受賞や詩集の映画化されるなど評価を得ています。

今回は最果タヒさんが詩を書くきっかけや感じていることを本人のお言葉を借りてこの記事ではお伝えしたいと思います。

引用:https://lite.blogos.com/article/343866/
インターネットの発達により、あらゆる情報に溢れ情報社会になった現代。
しかし情報が溢れる反面、「居場所」を見失い、自分が何者であるかわからないといった若者が増えている。
そんな現代を生きる人々の、計り知れない不安や繊細な心情を丁寧に代弁者として伝えることで多くの読者の心を掴んでいる。

10代」という多感で繊細な時期

青春時代、すごくモヤモヤっしているのにうまく言葉に出来ずもどかしく感じるものが多々あったのではないでしょうか?

そういった感覚を無理やり自分に落とし込み、消化不良を起こしながらわかったふりをして、やがて本当に忘れていくのです。

些細な悩みや自分をわかってくれないイラ立ちなどといった大人になったら気にも止めなくなるような問題に、ぶつかって悩むのは、しんどいけれど特別な時期でもあります。
この時代は彼女が詩を書くきっかけにもなった世代でもあるため、この世代 の心情をよく書き記します。

「早く大人にならないと」そう焦って、 大人に対する憧れを抱いていた10代。
「大人になる」というのはどういうことなのか 最果タヒさんはこう語ります。

「大人には、ならないと思います。私はかつて10代が終わると20代になり、30代、40代と段階的に年を重ね、成長していくものと漠然と思っていました。
ですが現在は幼い頃の自分や、思春期の頃の自分も並行して残って増えていく気がします。
5歳のころの自分とか、12歳のころの自分とかが、並行して残っている気がしています。
さまざまな世代の自分が反応し、その都度ちらりと顔を覗かせる。
それは自分が進化したというわけではなく増えていく感覚ですね。


新しい価値観や考え方が増えていく反面。好きなものや感動するものといった変わらないものもたくさん あることに気がつきました。

いろいろな時期の自分が反応して出てくるんです。
それは自分が進化して変わっていったというより、自分が増えていったという感じですね。
新しい価値観をどんどん身につけていっても、何が好きかとか何に感動するかとか、変わらないものがいっぱいあります。年を重ねていっても結局、自分は自分ですから。」

自由な言葉や表現に夢中になったのがきっかけ

幼い頃から文章を書くのが大好きで、自作の絵本を作って遊んだりしていたこともあるという最果さん。言葉の魅力に取り憑かれたのは10代の頃。
音楽バンドの「ブランキー・ジェット・シティ」の歌詞に心を動かされたそう。

文脈がない自由な言葉たちが、意外なところへ次々とはじけ飛ぶ様子がかっこよく感じ、今まで教科書で勉強してきた規則正しい言葉遣いと全く異なる世界観に強く憧れを抱きました。

当時はとにかく書きたいものを夢中で書き連ね、ふと友人に“詩っぽいね”と言われたのが詩の世界に興味を持ったきっかけと話しており
当時の彼女はただ言葉の面白さに夢中で、自身で詩を書いている感覚は全くなかったといいます。

執筆は主にiphoneで行い、人の話し声が聞こえる喫茶店などで書ことが多 く、その方が感覚が研ぎ澄まされるためだといいます。人の話し声が聞こえる喫茶店などで書くことが多い。

「静かな場所だと、逆に集中しづらい。人と情報が渦巻く渋谷などの繁華街は特にアイデアがひらめきやすいんです」と、彼女は語ります。

詩は、人間の本質的なものを呼び起こす作業を繰り返す。なので読み手の気 持ちを作為的に誘導しようとしても、それは詩ではない。

彼女の詩はメッセージ性を込めたものではなく自然と浮かんだ言の葉を信じて並べているだけだと言います。
なので後から見返してもなぜその言葉を選んだのかわからないこともあるそう。

ふとした時に出逢った言葉は特別である

彼女は顔出し、年齢共に「非公表」
あくまで文章で勝負したいと考えているからそれ以外で、余計な印象を読み手に与えないためだと言います。

「心に残る文章は、本を読むだけでなく例えば、ふとした時に街角で、雑誌の一コマで、ふいに出会える機会が増え得ていけばいいと考えます。

詩とは「こうあるべき」といった固定概念を無くすことでふとした瞬間、ふ いにで出会えた言葉はきっと、心に自然と刻まれることでしょう。

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